自動車産業では、究極のエコカーである電気自動車(EV)へのシフトが着実に進んでいる。その中で、2012年初頭のビッグニュースはトヨタによる「プリウスPHV」の一般向け発売である。これは、トヨタが2009年から一部法人ユーザー向けにリース販売していたもので、純粋EVではないが、短距離ならバッテリーだけで走行(EV走行)できるので、「準EV」と考えられる。日本最大手トヨタの参入で、日本のみならず、世界の自動車産業の電動化が加速すると期待できる。 PHVは八方美人 プラグインハイブリッド車(PHV)は電気自動車(EV)とハイブリッド車(HV)の「良いとこ取り」をした車である。EVとして走る時にはCO2を出さず、HVとして走る時には航続距離の心配がない、というわけだ。 「プリウスPHV」のベースになった車は3代目「プリウス」。元のバッテリーはニッケル水素電池で容量は1.3キロワット時。スタート時は