本記事の3つのポイント 米中貿易戦争によって、半導体分野への影響も懸念され始めている。20年以上前にあった「日米半導体摩擦」では日本に対して100%という異次元の報復関税を課すなど、両国間の関係は戦後最大の緊張状態になった これを契機に米国半導体が徐々に回復。インテルが世界トップに上り詰めたほか、韓国サムスンの台頭を招いた 現状で両国の半導体分野における競争力には大きな差があり、まだ半導体分野に直接的な影響は出ておらず、長い年月でその推移を見守る必要がある 2018年春に起きた「ZTEショック」、9月に拡大した「米中貿易戦争」により、米中両国はハイテク分野で競合して双方とも引くに引けない状況に発展した。20年前の「日米半導体摩擦」を振り返り、「米中貿易戦争が半導体業界に与える影響がいかなるものになるか?」について考察した。 世界トップに君臨する米国 1760年代に英国で石炭をエネルギー源と