安倍晋三首相はロシア南部の保養地ソチで6日にあった日ロ首脳会談で、プーチン大統領に東京・神田駿河台のニコライ堂を建てたことで知られるロシア人宣教師ニコライの日記を贈った。一方、プーチン氏は故郷・サンクトペテルブルクに所蔵されていた江戸時代の絵師・川原慶賀(けいが)の画集を贈った。 会談終了後、会談に同席した日本政府関係者が記者団に明らかにした。ニコライは幕末に来日して日本正教会を創建した人物で、来日から長年にわたり日本での暮らしぶりなどについて日記をつけたとされる。首相はニコライの日記のほか、日本製の最新式双眼鏡もプレゼントした。 一方、首相から双眼鏡を受け取ったプーチン氏は、9月にウラジオストクで再度の首脳会談を開くことで合意したことを踏まえ、「ウラジオストクではこれでシンゾウを発見しよう」と述べ、同席者の笑いを誘ったという。(ソチ=相原亮)