厚生労働省の「統合医療」のあり方に関する検討会(座長=大島伸一・国立長寿医療研究センター総長)は25日の会合で、統合医療の評価方法などを研究した2010年度の厚労科学特別研究事業について、研究の代表者を務めた福井次矢・聖路加国際病院長から聴取した。福井氏は、統合医療にも、エビデンスに基づいて医療を評価するEBM(エビデンス・ベイスド・メディシン)の考え方を導入できるとの考えを示した。 現在、治療のエビデンスを証明する実験方法としては、より正確に治療効果を判別できる「ランダム化比較試験(RCT)」が主流となっているが、従来の近代西洋医学に漢方やはり・きゅう、サプリメント療法などを取り入れた統合医療は、RCTで評価しづらいとされている。しかし福井氏は、「評価方法は、RCTでなければだめというわけではない」と指摘。被験者集団の健康状態を一定期間追跡する「コホート研究」などを例に、RCT以外の方