2001年9月11日に起きた米中枢同時テロから8年たった。約3千人にのぼる犠牲者には24人の日本人も含まれる。あの日の衝撃を思いだし、黙祷(もくとう)をささげたい。 オバマ米大統領はこれまでになく厳しい状況下で「9・11」を迎えた。同時テロを実行した国際テロ組織アルカーイダがなお潜伏するアフガニスタンでは米軍など外国駐留軍と民間人の死傷者が増え続け、治安の改善や復興が思うように進まない。 アフガンでは8月下旬に大統領選が行われ、現在開票作業が続いている。不正の申し立てが2千件を超え、アフガン政府が選挙の正当性確保に苦慮する状況だ。 4日には駐留外国軍が行った反政府勢力タリバンへの空爆で多数の民間人が巻き添えになった。こうした誤爆はアフガン市民と外国駐留軍との間の信頼関係を損ないかねない。 8年前の9・11直後、アフガンでの対テロ戦は米国民の圧倒的支持を得たが、最近では米軍の増派方針にも厳し