ブラジル・リオデジャネイロの「ファベーラ」(スラム街)を拠点とする犯罪組織の掃討を進める軍と警察は28日、リオ北部で最も危険とされるスラム街、アレマン地区に特殊部隊を派遣、ほぼ制圧したことを明らかにした。 同国は4年後にサッカーのワールドカップ(W杯)を開催。2016年には南米初の夏季五輪を行うリオ市にとって、長年の懸案だった治安状況改善に向けた一歩となる。 作戦には兵士や警官ら2千人以上を投入。軍用ヘリコプターが低空旋回する中、装甲車の部隊が地区内に次々と突入し主要拠点を確保。掃討作戦では、軍が800人以上の兵士を投入し、26日までに隣接するスラム街を制圧。組織の残党ら約600人がアレマン地区に立てこもり、軍と警察は27日の日没を期限に武力突入すると通告していた。(共同)