クリックして拡大する最澄が授けたとされる「法理の火」が守られてきた「横大路家住宅」のかまど=2010年12月27日、福岡県新宮町 天台宗の宗祖・最澄から805年に授かった火とされ、福岡県新宮町の旧家、横大路家が代々燃やし続けてきた「法理の火」が、第44代当主(故人)の妻、千鶴江さんが昨年8月に87歳で死去したのに伴い、同家から移されたことが分かった。 千鶴江さんは平成20年に夫を亡くした後、国の重要文化財「横大路家住宅」に1人で暮らし、かまどで火を守ってきたが、約1200年前にさかのぼる言い伝えが途切れた形になった。 千鶴江さんが亡くなった後、最澄由来の火を残そうと同宗の長寿寺(熊本市)と西巌殿寺(熊本県阿蘇市)が引き取った。両寺は、秋までに福岡県太宰府市の妙香庵にある最澄像の近くに移す予定。横大路家側の希望があれば返還するとしている。 横大路家に伝わる話では、火は遣唐使の最澄が持ち帰った