大阪府は16日、松井一郎知事就任後初となる平成24年度の当初予算案を発表した。橋下徹前知事の路線継承に重点を置き、一般会計の予算規模は前年度より6・9%減の3兆192億円となった。一方、国から配分される地方交付税の不足を補うために発行する臨時財政対策債などの増加で、府の借金総額は6兆3203億円となり、過去最多を大幅に更新する見通し。財政規律の堅持を掲げてもなお、借金の増加に歯止めがかからなくなっている。 松井知事は、橋下氏が対象を拡大した私立高授業料無償化制度を維持するなど、橋下路線の継承を最優先に掲げる一方、昨年12月に成立した財政運営基本条例に沿って、財政規律の堅持に重点を置き、4年連続の黒字予算を維持。松井知事自身の新規重点事業予算は計19億円に止めた。 東日本大震災の影響などで府税収入の柱である法人2税は、前年比292億円減の2444億円で、昭和51年度と同水準になった。 その一