東京電力福島第一原発(福島県大熊町、双葉町)で、1、2号機間にある高濃度の放射性物質で汚染された配管の撤去が難航している。現場は建屋の外では構内で最も放射線量が高く、遠隔操作による切断はトラブルが続発。背景には、東電の甘い想定と準備不足があった。(小野沢健太) 1号機(右)と2号機間の排気筒につながる配管は高濃度に汚染。太い配管の横に沿うようにある細い配管の撤去が予定されている=1月25日、東京電力福島第一原発で、本社ヘリ「おおづる」から 福島第一原発1、2号機間の汚染配管 2011年3月の事故直後、原子炉格納容器の破裂を防ぐため、炉内の汚染蒸気を放出するベント(排気)に使われた。直径約30センチで1号機側が約65メートル、2号機側が約70メートル。排気筒の接続部は、人が数時間とどまれば確実に死ぬ毎時4シーベルトの放射線量がある。周辺工事の障害物になるため、東電は配管を26分割して撤去