農業サービスを提供する米国企業モンサント・カンパニーは、世界の食糧生産に深くかかわる。同社の提供する農薬、そして遺伝子組み換え作物に対して、不安を感じる人も多い。どのような取り組みをしているのか。日本モンサントの山根精一郎社長に聞いた。 世界の食をめぐる環境は厳しい。現在約70億人の世界人口は2050年には90億人を突破すると見込まれる。人口を支えるために穀物が不足する可能性が高い。同社の企業ビジョンは「世界の「食糧増産」と「環境保全」に貢献すること」。食糧問題を、農業技術で解決することを目指す。 「仕事が社会の役に立つ喜び。そして問題解決のために知恵を出し合う自由で合理的な社風」。山根社長(67)は同社の企業文化を語った。植物病理学で農学博士号を取得した後で1976年に日本モンサントに入社し、2002年から社長を務める。 消費者にメリットが見えにくい遺伝子組み換え技術作物 モンサントの製