「今年もか」と残念に思った。なくなって欲しいと心から願った。夏の甲子園大会。両校の攻防がピークを迎えた時に観客が行う「タオル回し」である。あれ、やめませんか。 8月19日の3回戦、仙台育英対大阪桐蔭でも起きた。0―1と仙台育英が1点ビハインドで迎えた9回裏2死満塁。直前の2死一、二塁では遊ゴロでゲームセットと思われたが、大阪桐蔭の一塁手がベースを踏み損ない、チャンスが拡大していた。勝負所なのは分かるし、興奮するのも分かる。それでも観衆がタオルを回し、守備側のチームにプレッシャーをかけることには、強烈な違和感を覚える。 去年の夏もそうだった。甲子園の2回戦、東邦対八戸学院光星だ。東邦が9回裏、4点差を追いつき、なおも2死二塁でサヨナラ打を放ち、最大7点差をひっくり返すミラクル劇を成し遂げた。あの時、ネット裏に座ったドリームシートの子供たちから外野席まで、応援歌に合わせて球場全体がタオルを振り
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