妊娠中は、予測不可能なことが起こるもの。中でも心配なのは、流産や早産だろう。ちまたに聞く「切迫流産・切迫早産」とは、流産・早産に至る前の、「今にも流産(早産)になりそう」という状態を指す。果たして、そうならないための予防法や、なった時の対処法はあるのだろうか。順天堂大学医学部附属練馬病院産科婦人科長の荻島大貴先生にうかがった。 初期は治療法なし!? 「切迫流産」とは 「今、妊娠○週目です」というのは産婦人科でよく聞く言葉だろう。流産・早産・適性の出産期は、この週数で定義されている。0~22週未満は流産、22~37週未満が早産、37~42週未満が分娩に適した時期となる。 22週未満で出産した場合、赤ちゃんは子宮外で生存することができないため、流産となってしまう。切迫流産(流産の危険がある状態)の症状は、少量の出血や下腹部痛など。すでに流産している場合は、多量の出血や下腹部痛が起こることがあれ