ブックマーク / souichicolumn.hatenadiary.jp (145)

  • 現代世界と似ている? ビザンツ帝国はどんな国だったか - そういちコラム

    「ビザンツ帝国」という国に関心があります。教科書ではマイナーな扱いですが、じつは世界史を理解するうえで重要な国です。これまでビザンツ研究の大家・井上浩一さんの著作(『ビザンツ 文明の継承と変容』京都大学学術出版会)を中心に、何冊かのを読んできました。 私がビザンツ帝国に興味をひかれるのは、そこに現代の世界(とくに先進国)と重なるものを感じるからです。とくに、その初期の200~300年間の頃(西暦600~700年代の頃まで)のあり方について、そう思います。井上教授も「現代世界のビザンツ化」ということを述べています。 ではビザンツ帝国とは、どんな国だったか。 *** ビザンツ帝国とは、ローマ帝国が300年代末に東西に分裂したあとの東半分をさします。そこで東ローマ帝国ともいう。なお、ローマ帝国の西半分(西ローマ)は、今の西ヨーロッパにあたる地域です。 首都はコンスタンティノープルという、今のイ

    現代世界と似ている? ビザンツ帝国はどんな国だったか - そういちコラム
    aka_koushi
    aka_koushi 2022/07/17
    興味深いです。ビザンツはコンスタンティノープルの古い名称だったのですね。ビザンツ帝国についてもっと知りたいと感じました。井上浩一さんの書籍チェックしてみます。ありがとうございます。
  • 世界史と日本史のかかわり・世界史上で日本に影響をあたえた国は? - そういちコラム

    この記事では、世界史と日史のかかわりについて考えます。 世界と日のつながりをみるときは「世界史上のどの国が、日にどのような影響を与えたか」という視点がまず重要だと、私は考えます。 どの国もそうですが、日の社会や文化も、その歴史のなかでほかの国の影響を受けて形成されてきました。何もかもをその国のオリジナルでつくりあげた国や民族は存在しません。 そして日歴史をみると、世界史上の各時代において最も繁栄していた、あるいは最先端で活気があったという国が、日に大きな影響を与えてきたということがわかります。 *** まず、600~700年代の飛鳥・奈良時代。「律令国家」といわれる天皇中心の体制が形成されていく時代です。このときは、中国の唐が日に大きな影響を与えました。唐は当時の日にとって先生でした。 当時の唐は、東アジアにおいて圧倒的な大国だったというだけではなく、世界全体を見渡しても

    世界史と日本史のかかわり・世界史上で日本に影響をあたえた国は? - そういちコラム
    aka_koushi
    aka_koushi 2022/07/15
    アメリカの影響下の時代に育った身にとっては、過去の日本と世界の関わりが実感できませんね。勉強になります。今日もありがとうございます。
  • 今日の名言 チャールズ・イームズ 革新は最終手段 - そういちコラム

    【今日の名言】チャールズ・イームズ(米国のデザイナー、1907~1978) 革新は最終手段。 (イームズ・デミトリオス『イームズ入門』日教文社より) チャールズ・イームズはイスや家具のデザイン、建築、実験的な映像作品、グラフィック、写真などで知られる、20世紀を代表するデザイナーの1人。のレイ・イームズ(1912~1988)と共同でそれらの仕事を行いました。 「革新は最終手段」は、この2人のモットーだったといいます。 この言葉の出典であるチャールズ&レイ・イームズ(イームズ夫)の評伝には、こうあります。 《「〔私たちの〕オフィスにモットーがあるとすれば、それは『革新は最終手段』です。革新という名目でなされることほど恐ろしいものはありません」とチャールズは言う。この点では、チャールズもレイも頑固だった。彼らの考えでは、もしデザイナーが新しさだけを追い求めれば、現実との絆を失うことにしか

    今日の名言 チャールズ・イームズ 革新は最終手段 - そういちコラム
    aka_koushi
    aka_koushi 2022/07/14
    チャールズ・イームズのことは存じ上げませんでした。自らの考え・信念を貫く姿勢。素晴らしいですね。ご紹介ありがとうございます。
  • 今日の名言 現実を正視する勇気 『第一次経済白書』より - そういちコラム

    【今日の名言】『第一次経済白書』(経済安定部、1947年発行)より われわれは従来まで、ともすれば、現実を正視する勇気にかけていた。 終戦直後のきびしい経済状況を報告した白書の言葉です。 この白書は「第一次」、つまり最初に発行された経済白書です。経済白書は現在は内閣府の発行ですが、このときは「経済安定部」という、戦後の経済復興を指揮するために創設された官庁が担当していました。 この言葉は、白書の「結語」(最後のまとめ)に出てきます。そのあとはこう続きます。 《いまは過去となった悪夢のような戦争のさ中でも、望まぬ現実に眼をおおい、望む方向には事実をまげようとする為政者の怯懦(きょうだ、“臆病で意志が弱い”の意)な態度は、はかり知れぬほど国民にわざわいした》 役所の文書らしくない強い、しかも生き生きしたトーンです。終戦直後の役所の文書のなかには、こういう、今ではあり得ないような感じのものが

    今日の名言 現実を正視する勇気 『第一次経済白書』より - そういちコラム
  • 真似しよう、借用しよう。そして、そのことを隠さない - そういちコラム

    文章を書くなら、いいと思うものはどんどん真似しましょう。感動した言葉は、どんどん借りて使いましょう。どんなに真似したって、借りてきたって、あなたらしい個性は出てくるものです。良しにつけ悪しきにつけ、そうなのです。 そして、いろんな借用の組み合わせによって、オリジナリティのある何かが生まれるということも、多々あるわけです。 ただし、気をつけなくてはいけないことがあります。文章を書いて発表するときは、「真似や借用について隠さない」ということです。 他人の言葉や考えを「引用」するのはいいのです。一定の制約はありますが、原則的にはかまいません。 しかし、他人から借用しながら、それを隠して自分のオリジナルだと偽ったら、「盗作」です。 *** 創造とは、他人のつくりあげたものを受け継ぎ、それに新しい何かをつけ加えることです。新しいものを生み出すには、まず先人の仕事をふまえることです。 だから、「自分の

    真似しよう、借用しよう。そして、そのことを隠さない - そういちコラム
    aka_koushi
    aka_koushi 2022/07/12
    まねることの重要性は知っているつもりですが、秘かにやるものだという先入観がありました。隠さないでよいのですね。何か嬉しくなります。ありがとうございます。
  • 現象に名前を付ける・ベテラン歌手のクセの強い歌い方は「シクラメン現象」 - そういちコラム

    「シクラメン現象」というのは私の造語で、「ベテランの歌手・アーティストに時々みられる、技巧的でクセの強い歌い方」のことです。 この言葉は、布施明さんが「シクラメンのかほり」(1970年代のヒット曲)を歌うのを、ふた昔前にテレビでみていたときに思いついたもの。 当時すでに円熟期を迎えていた布施さんは、若い頃のヒット曲を、技巧をこらして歌っていました。 若い頃は「まーわーたーいーろーしーたー」とプレーンに歌っていたところを「まわたーーー、いろしたーーー」みたいな凝ったメリハリをつけていたのです。 たしかに上手で、布施さんはすばらしい歌手です。しかし私は「この歌は、若い頃のようなプレーンな感じが好きだ」と思いました。 そして、歌い方のこのような経年変化を「シクラメン現象」と名付けたらどうかと思ったのです。 それは、ベテラン歌手が技巧を追究し、深めていった結果といえるでしょう。「シクラメン現象」は

    現象に名前を付ける・ベテラン歌手のクセの強い歌い方は「シクラメン現象」 - そういちコラム
    aka_koushi
    aka_koushi 2022/07/11
    『シクラメンのかほり』が頭の中に流れましたw これが学問、世界史と同関連するのか。興味が湧いてきます! もっと話がききたいです。続編お待ちします!
  • 非建設的な、マイナスのエネルギーの恐ろしさ・安倍元首相死去 - そういちコラム

    昨日の安倍元首相が殺害された事件に、たいへん衝撃を受け、ご冥福を祈る気持ちとともに、つよい怒りを覚えました。 事件の背景や犯人の動機などは、まだよくわからないわけですが、とにかく非建設的な、マイナスのエネルギーというものを感じます。こういうエネルギーが高まることは、恐ろしい。 そして「社会における免疫力の弱まり」というイメージも浮かびました。 体内では、小さながん細胞のような病気の種(社会においては、たとえばテロの意図や計画)が、日々生まれることは避けられない。 しかし若く元気な体では、その発生頻度は限られる。そして、活発な免疫作用で「病気の種」はほとんどすべてが封じ込まれ、病気として発現することはめったにない。 しかし今回は、社会の片隅で発生した強い悪意(おそらく今の社会において日々いくつも発生している、動機は問わない)が、社会による「免疫」をかいくぐって、その悪意がめざすことを実現して

    非建設的な、マイナスのエネルギーの恐ろしさ・安倍元首相死去 - そういちコラム
    aka_koushi
    aka_koushi 2022/07/09
    本当に信じられません。21世紀の日本、令和の日本で、主要な政治家が暗殺される。こんなことが起こるとは想像できませんでした。
  • 頭を悪くする確実な方法 - そういちコラム

    頭をよくする特効薬などありません。でも、悪くする確実な方法ならあります。それは、興味が持てないことをがまんして勉強することです。 これは、効きます。脳細胞を傷つけます。がまんして勉強することで、学ぶことがきらいになります。「何かに興味を持つ」という感覚が失われていきます。 最後は、他人に押しつけられた問題意識でしか、ものを考えなくなります。 「勉強」とは、ひとりの人間として「自分の頭で考え、判断する」ためのものです。だからこそ、まず自分のなかにある興味や問題意識を大切にしましょう。 生きていく以上、自分の関心だけで押し通すことはできません。しかし、自分の自由になる範囲で何かを学び考えるのなら、自分の興味を大切にすればいいはずです。興味の持てること、楽しいことをまずやりましょう。 *** 「興味のあることを勉強しよう」――こんなあたり前のことを言うのは、大人になって、生きていくのに最低限必要

    頭を悪くする確実な方法 - そういちコラム
    aka_koushi
    aka_koushi 2022/07/08
    頭を悪くする方法。知らぬ間に実践していたかもしれませんw 気づきをいただきました。ありがとうございます。
  • 大木毅『独ソ戦』・「絶滅戦争」の恐ろしさを日本人に伝えてくれる本   - そういちコラム

    先日、大木毅『独ソ戦 絶滅戦争の惨禍』(岩波新書、2019年)を読みました。岩波新書の近年のヒット作。部分的には以前に読んでいたのですが、きちんと通読したのは最近です。 この記事は、「独ソ戦って何?」あるいは「聞いたことはあるが、ほとんど何も知らない」という方のための、この(『独ソ戦』)の紹介・解説です。 そもそも「独ソ戦」とは、第二次世界大戦に行なわれた、つまり第二次世界大戦の一部をなす、ナチス・ドイツとソ連の戦争のこと。 もともとは両国の間には不可侵条約(お互いに攻め込まない約束)があったのですが、ドイツがこれを一方的に破って300数十万人もの大軍でソ連に攻め込んだ。1941年6月のことです。 当初はドイツが優勢でしたが、ソ連は徹底抗戦。戦いは1945年まで続き、最後はご存じのようにドイツが敗退しました。 独ソ戦におけるソ連の犠牲者は、軍人・民間人あわせて2700万人。ちなみにアジア

    大木毅『独ソ戦』・「絶滅戦争」の恐ろしさを日本人に伝えてくれる本   - そういちコラム
    aka_koushi
    aka_koushi 2022/07/07
    『坂の上の雲』で日露戦争の悲惨さを思い知りました。戦争の悲惨さについて知ったつもりになっていましたが、独ソ戦争について知ることで、もっと考え方が変わるような気がしました。ご紹介ありがとうございます。
  • 「あなたの中に眠っている才能」という言葉にご用心 - そういちコラム

    私たちには特別な才能なんてありません。ふつうの教育を受けただけで、これといったものは何もない。私もそう。この現実は、あまり認めたくないものです。 だからつい、甘い言葉に耳を傾けてしまいます。「あなたの中にすばらしい才能が眠っていて、開花するのを待っている」といった言葉です。でも、気にしてはいけません。 人間の頭脳を、ダイヤや石油が埋まっている鉱脈にたとえるのを読んだことがあります。しかし、その鉱脈は最初からあったわけではありません。もとになる物質の堆積があって、そこに大きな圧力などが加わって長い年月を経たのちに、ダイヤや石油になるのです。 *** 「頭に鉱脈が埋まっている」と思えるようなすごい人が、広い世間にはいます。でも、その鉱脈は初めからあったわけではなく、年月をかけてつくったものなのです。最低でも10年くらいの年月をかけた勉強や訓練の結果です。 「年月の積み重ね」を感じさせない人た

    「あなたの中に眠っている才能」という言葉にご用心 - そういちコラム
    aka_koushi
    aka_koushi 2022/07/06
    積み重ねの重要性。分かっていたようで分かっていなかったかもしれません。「この歳になって積み重ねがない」と嘆くのではなく、あるはずの「積み重ね」を探したい。甘い言葉に騙されてはいけませんね。
  • 今日の名言 カント あえて賢くあれ(「啓蒙とは何か」より) - そういちコラム

    【今日の名言】 カント(ドイツの大哲学者、1724~1804)「啓蒙とは何か」より 自分の「悟性(知的な能力)」を使用する勇気を持て!あえて賢くあれ! 世の中には「バカになれ」という人もいるけどご用心。そして「賢くあろうとする」のは、じつは勇気もいる。 「悟性」とは、おおむね「ものを認識する知的能力・判断力」、あるいは単に「知性」と理解すればいいかと。 *** この言葉はカントの有名な論説「啓蒙とは何か」(1784)にあります。古代ローマの詩人ホラティウスの言葉をもとにしているそうです。 「18世紀(1700年代)は啓蒙主義の世紀だった」と言われることがあります。 当時のヨーロッパの有力な知識人には「人類は無知で誤りに満ちた状態から、理性の光で世界を正しく認識し、自らを解放しつつある」と説く人たちが多くいました。 別言すれば「人類は幼年時代を脱しつつある」ということ。 その背景には、ニュー

    今日の名言 カント あえて賢くあれ(「啓蒙とは何か」より) - そういちコラム
  • 建国の父がつくった小さな図書館・アメリカ議会図書館の創設 - そういちコラム

    アメリカ独立を指導した「建国の父」の1人で、第3代大統領になったトマス・ジェファーソン(1743~1826)。彼は、独立当初から「連邦議会の議員の活動(調査研究など)をサポートする図書館=議会図書館」の創設に、関心を持っていました。 アメリカ建国の初期には、政府や議会があったのはワシントンではなく、フィラデルフィアでした。フィラデルフィアには、近代的な公共図書館の草分けといえる図書館があり、議会の建物はその隣でした。 この図書館は、民間の法人(フィラデルフィア図書館会社)が運営する一般市民のための図書館で、政府の機関ではありません。しかし議会に協力的で、議員はその図書館を自由に利用できました。議員たちが審議中に図書館で資料を調べるようなことも、たびたびありました。 しかし、ワシントンに首都を移転することになり、新しい首都に図書館を整備する必要性が出てきました。当時のワシントンには、図書館

    建国の父がつくった小さな図書館・アメリカ議会図書館の創設 - そういちコラム
    aka_koushi
    aka_koushi 2022/07/04
    今日は建国記念日ですね。ジェファーソンについて知っているつもりで知りませんでした。今日も興味深い内容をありがとうございます。
  • なぜ古代ギリシアで民主政が生まれたのか・さまざまな条件が重なった例外 - そういちコラム

    昨日の当ブログの記事は「古代ギリシアのアテネの民主政が、驚くほど高度に発達したものだった」というものでした。 アテネの民主政のことは学校で習うので、私たちは「知っているつもり」になっている。 しかし、多少突っ込んでその制度などを調べると、じつに手の込んだ、考え抜かれたものであることがわかる。そして、そこには市民のあいだの平等を徹底しようとする原理・原則が貫かれている…… *** その記事に対し、はてなブログのお仲間である「とびまる」さんから、早速つぎのような感想・質問をいただきました(記事のコメント欄より)。 “読んでいて疑問だったのが、「(制限はあるにしても)なぜこの制度が成立したのか?」でした。世界史専門ブログのほうで経緯を読んで腑に落ちましたが……(中略)……暴君の経験がそこまで集団の広がりを作れるものなのか、他にも要因があったのかは気になりました。 単純比較はできませんけど、投票率

    なぜ古代ギリシアで民主政が生まれたのか・さまざまな条件が重なった例外 - そういちコラム
    aka_koushi
    aka_koushi 2022/07/03
    歴史をかんげるときに、私たちはそれを必然だと考えがちです。都合のいいストーリーを作り上げてします。様々な条件が重なり合った偶然。こちらのほうが真実だと思います。今日もありがとうございます。
  • 古代ギリシア・アテネの民主政・その驚くべき達成について知ろう - そういちコラム

    紀元前400年代の古代ギリシアでは、何百もの都市国家(ポリス)が並び立ち、当時の世界で最も進んだ経済・文化が栄えていました。 最も有力なポリス・アテネ(人口20~30万人、都市部に限れば10~15万人)では、市民が主役の民主政治(民主政)が行われました。 その民主政が完成形となり、活力があったのは紀元前400~300年代前半。古代ギリシア史では「古典期」といわれる時期でした。 アテネの民主政については、私たちは学校の授業で習って、なんとなくわかった気になっているはずです。 しかし私は、社会人になってからを読んでアテネの民主政について多少とも知り、おどろきました。今から2400年前に、こんな高度の政治制度を発達させた文明があったのかと。 この記事では、古典期アテネの民主政の驚くべき達成について、その一端を簡単にご紹介します。 *** 古典期のアテネ(やその他の民主的なポリス)では、市民が広

    古代ギリシア・アテネの民主政・その驚くべき達成について知ろう - そういちコラム
    aka_koushi
    aka_koushi 2022/07/02
    アテネは初めての海外旅で訪れた地。それからだいぶ経ってしまいましたが、もう一度その地を訪れたいと強く感じました。その前にもう一度アテネについて学びたいと思います。ありがとうございます。
  • 10年頑張れば、本の1冊も出せる・「職業無料相談」の本多信一さんのこと - そういちコラム

    多信一さん(1941~)という人がいます。1970年代から40年以上、職業・キャリアのことで悩む個人を対象に無料の相談(「職業無料相談」などと多さんは呼ぶ)を行ってきた人です。ただし、現在は相談仕事は休業となっているようです。 「無料」の相談でどうやって生きていたのか? 多さんは生き方や仕事に関する著作を40年余りのあいだに数十冊書き、さらに講演や企業へのコンサルティングなどで収入を得てきました。 しかし「無料相談」の事務所の維持費がかさみ、ずっと「貧乏」であったとのこと。 *** 多さんは大学を出てから6年間は、時事通信社で記者として勤務しました。1971年、30歳のときに独立して小さな事務所を構え、「無料相談」を始めます(このとき結婚したばかりなのに)。 しかし最初の3年間、相談者は全然来ないし、そのほかの仕事も何もなかった。 貯金が尽きようとしていたところで、愛読していた雑

    10年頑張れば、本の1冊も出せる・「職業無料相談」の本多信一さんのこと - そういちコラム
    aka_koushi
    aka_koushi 2022/07/01
    元気をいただきました。本多信一さんのこの書籍、読んでみたいです。ありがとうございます!
  • アメリカに勝利した男 ホー・チ・ミン・「徹底抗戦」をどう考えるか - そういちコラム

    先日私は、現代史についての(大人向けの)世界史セミナーで、講師をつとめました。 私の講演のあとフリートークとなり、ウクライナ戦争について、参加者の1人からこんな発言がありました――「ウクライナの徹底抗戦は、多くの犠牲を生むことになる。戦いを長引かせず、どこかでうまく“負ける”ことを考えるべきではないか。ゼレンスキーが主導する徹底抗戦には疑問を感じる」 今のウクライナの徹底抗戦から、私はベトナム戦争における北ベトナムとアメリカの戦いを思い出します。 *** 1954年、フランスの植民地だったベトナムが、対仏戦争に勝って独立しました。ただし、北部のみの独立です。その指導者ホー・チ・ミン(1890~1969)は、南部も含めた祖国統一のため、戦いを続けます。 しかし、彼の政権はソ連の支援を受けて社会主義をかかげており、そこでアメリカが介入してきました。ベトナム戦争(1965~75)の格的なはじ

    アメリカに勝利した男 ホー・チ・ミン・「徹底抗戦」をどう考えるか - そういちコラム
    aka_koushi
    aka_koushi 2022/06/29
    ベトナムは大好きな国。ホーチミンについてもっと知りたい! と思いました。ありがとうございます。
  • 現代史についての世界史セミナーで講師をつとめました - そういちコラム

    私はこれまで、世界史についてみなさんにお話をするセミナーの活動を行ってきました。大人向けの世界史の入門書(『一気にわかる世界史』日実業出版社、2016年)を出版した翌年からのことです。 貸会議室や公民館に集まったお客さんに「世界史5000年を一気にみわたす」などの話を、3時間くらい、場合によっては4~5時間で。 ただ、この3年ほどはコロナのこともあって、その活動がストップしていました。しかし先日、久しぶりに世界史セミナーでお話をしました。 これは、以前に私のセミナーに参加された方からお声がけをいただいたのです。その方が主催している、健康法やその他の楽しみで交流するサークルで話をしないか、とのことでした。 つまり、歴史について特別な関心があるわけではない、「初心者」といえる方々の集まりです。それでも大丈夫かしら、と主催者の方は当初おっしゃっていましたが、私は「初心者向け」がメインテーマなの

    現代史についての世界史セミナーで講師をつとめました - そういちコラム
  • 「タフで強い三蔵法師」のドラマがみたい - そういちコラム

    先日、だらだらしているときに、棚から前嶋信次『玄奘三蔵ー史實西遊記ー』(岩波新書、1952)を、ふと取り出して読み返しました。東洋史の大家による、歴史上の人物としての玄奘三蔵(三蔵法師)伝。 今から70年前の新書で、10年以上前に古書店の安売りのワゴンに100円で出ていたのを買ったもの。 今の歴史研究からみてこのがどう評価されるのかはわかりませんが、かなり面白いです。こういう、気ままでいかにもヒマ人な読書は最高。 そもそも、玄奘(げんじょう、602~664)は実在の、唐の時代の中国の僧侶です。その歴史上の人物が、小説『西遊記』(16世紀にオリジナルが完成)の三蔵法師のモデルとなった。「三蔵法師って当にいたんだ」という人と話したことがあるので、念のため。 *** 玄奘は若い頃、「仏教発祥の地・インドへ行ってオリジナルの経典を究めたい」と志していました。しかし、国の許可がおりません。政情

    「タフで強い三蔵法師」のドラマがみたい - そういちコラム
    aka_koushi
    aka_koushi 2022/06/26
    今日の記事も素晴らしいです。興味をかきたてられます。どうもありがとうございます。
  • ウクライナの壮絶な歴史 - そういちコラム

    今日は、私の世界史専門ブログ「そういち総研」に、ウクライナ歴史を簡略にまとめた記事をアップしました。 ウクライナという国は、大国が奪い合う「狭間の国」として、壮絶な歴史を歩んできました。それを「ウクライナという地域の支配がどのように移り変わっていったか」を述べてお伝えしようとする記事です。 最初はこの「そういちコラム」のために書き始めたのですが、5000文字近くになったので、世界史専門の、長文の記事を載せている「そういち総研」でアップすることにしました。 こちらのブログでは、ウクライナ歴史を、さらに簡略な3分で読める記事にまとめました。 *** 800年代に成立したキエフ・ルーシという国が、今のウクライナの原型です。11~12世紀には当時のヨーロッパの大国にまで発展しました。ルーシとは、ロシアあるいはスラブ人のこと。 1000年代末のヨーロッパ しかし、1200年代にモンゴル帝国の侵入

    ウクライナの壮絶な歴史 - そういちコラム
    aka_koushi
    aka_koushi 2022/06/26
    本当に学びになります。ウクライナの歴史がこんなに壮絶だったとは。今回の侵攻、そして、壮一さんの記事を読まなかったら、このことを知らないままだったと思います。ありがとうございます。
  • 個人情報が徹底的に守られる社会・『ゲド戦記』の世界から - そういちコラム

    「数十万人分の個人情報を記録した、市役所のUSBメモリー紛失」というニュース。これには、その市の住民だけでなく、かなりの人が不安や恐れを感じているようです。 「個人情報は、厳格に管理され、守られるべき」ということが、すっかり社会に浸透しているわけです。実際その必要はあるでしょう。 これからの社会は、「個人情報が守られる」ことをさらに突き詰めていくでしょう。 *** そこで私は、ファンタジー小説『ゲド戦記』(ル=グウィン作)の世界を思い出します。 『ゲド戦記』の舞台は、アースシーという古代・中世風の異世界。そこでは魔法が科学のような役割を果たしています。 そして、全ての人に「真(まこと)の名」というものがあり、それを知れば相手に魔法をかけることができる。人びとは真の名を限られた身内以外には明かさず、通り名(通称)で暮らしています。主人公の魔法使いゲドにも、ハイタカという通り名があります。 ア

    個人情報が徹底的に守られる社会・『ゲド戦記』の世界から - そういちコラム
    aka_koushi
    aka_koushi 2022/06/26
    『ゲド戦記』という作品は読んだことがありませんでした。USBメモリー紛失を単なる事件として捉えるのではなく、そういう世界・社会についてまで思いを馳せる。勉強になります。今日もありがとうございます。