『シン・エヴァンゲリオン劇場版』を公開初日の3月8日月曜日に見た。 午前11時からの回だったがほぼ満員で、ロビーの物販売り場も長蛇の列だったので、プログラムの購入は後日、出直すことにした。 興行収入100億円が見える好調なスタートだそうだ。 こうなると、「そんなにヒットしているのなら、どんな映画なのか見てみよう」と思う「エヴァ」を知らない人もいるだろう。 この記事は、そういう人へのささやかなガイドだ。 最も「エヴァ」に遠い世代として私は1960年生まれで、幼稚園時代に『鉄腕アトム』『ウルトラマン』に出会い、小学生時代に『サイボーグ009』『巨人の星』『マジンガーZ』、中学時代にテレビ版の『宇宙戦艦ヤマト』、高校時代に劇場版の『宇宙戦艦ヤマト』を見て、大学生で『機動戦士ガンダム』の劇場版と、『風の谷のナウシカ』を見た、そういう世代である。 だから、『新世紀エヴァンゲリオン』が最初にテレビで放
周りの雰囲気だけで物事を判断しないこと。意見を異にする人に罵詈雑言を浴びせないこと。歴史を自らに都合よく引きつけて解釈しないようにすること。他国の事例に学び、今自分が直面しているよりも恐ろしい状況がありうることを理解し悪化を避けること。無闇な感動に警戒心を持つこと。これに尽きる。
「実際に体験した人にしか分からない」という狭すぎるロジック ハーバード大学のヤコブ・ホーエガーは「Lived Experience vs. Experience」という図式を提示する。前者は他者とは共有できない主観的な「生ける経験=体験」であり、後者は他者と共有できる客観化された「経験」である。「体験」には当事者がいる。そして、「実際に体験した自分にしか分からない」からこそ素晴らしく、価値がある! そう位置付ける。自分の体験が、そう簡単に他者によって再現され普遍化され「経験」へと変換されてしまっては困るのだ。 「体験」ベースで共通項をくくっていけば、人や集団のカテゴリーはどんどん細分化していく。たとえば、「人間」から「女性」に、女性から「子どものいる女性」に、子どものいる女性から「働きながら子育てする女性」に、働きながら子育てする女性から「非正規で働きながら子育てする女性」に……。 その過
■死者、世界で100万人超に 昨年末に突如、中国で出現したとされる新型コロナウイルスは、その後あっという間に世界をのみこみ、初の死者の報告から9カ月弱で100万人以上の命を奪った。21世紀になって新た…
東浩紀(あずま・ひろき)/1971年、東京都生まれ。批評家・作家。株式会社ゲンロン取締役。東京大学大学院博士課程修了。専門は現代思想、表象文化論、情報社会論。93年に批評家としてデビュー、東京工業大学特任教授、早稲田大学教授など歴任のうえ現職。著書に『動物化するポストモダン』『一般意志2・0』『観光客の哲学』など多数この記事の写真をすべて見る ※写真はイメージ(gettyimages) 批評家の東浩紀さんの「AERA」巻頭エッセイ「eyes」をお届けします。時事問題に、批評的視点からアプローチします。 * * * 西田亮介氏の新刊『コロナ危機の社会学』(朝日新聞出版)を読んだ。この数カ月の日本政府のコロナ対策を、各種資料をもとに整理し検証した時宜を得た出版だ。 著者の問題意識は「感染したのはウイルスか、不安か」という副題に明確に示されている。WHOが「インフォデミック」と名づけたように
アニメ大国 建国紀 1963-1973 テレビアニメを築いた先駆者たち 中川右介 著 本当に手塚治虫は「アニメの貧乏神」だったのか? 「鉄腕アトム」放映から虫プロ倒産まで。 定価 2,145円(本体1,950円+税10%) ISBN 9784781619125 JANコード 1920074019502 NDC分類 778 発売日 2020年8月19日 判型 四六判 製本 並 ページ数 488ページ カテゴリー エンターテインメント アニメに憧れたマンガの神様の“功”と“罪” 宮崎駿、高畑勲らが台頭した東映動画の躍進。エイケン、東京ムービー、タツノコプロ、ピープロ、スタジオ・ゼロなどの誕生。手塚治虫による虫プロ設立から倒産まで──その10年にわたる黎明史を描く。日本テレビアニメ史の決定版! 過酷な制作環境の中で、「動くマンガ」に執念を燃やし、テレビアニメ産業を創出した情熱家たちの物語。 マン
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