最初期の爆撃機からの爆弾投下は、訓練された爆撃手による「職人芸頼り」でした。そうしたなか登場したとある爆撃照準器は、あまりの精度の高さから、命に代えても敵には渡せない最高機密だったといいます。 爆撃機が爆弾を「ばら撒く」のにもワケがある B-29爆撃機から一気に投下される爆弾の映像は、太平洋戦争末期を象徴するものとして多く見られます。絨毯爆撃といわれるように、ただ爆弾を広範囲にばらまいているようにも見えますが、せっかく苦労して運んできた爆弾を無価値な地上に落としたくはありません。しかし、大きく見える工場や軍事施設なども、飛行機から見ればとても小さな標的です。 拡大画像 命中率を少しでも良くするための公算爆撃法で一斉に投弾するB-29。むやみやたらにばらまいているわけではない。 誘導システムもない時代、いわゆる「水平爆撃」において、自然落下する爆弾を標的に命中させるのは至難の業でした。飛行機