戦時中に中国で人体実験を重ねた旧日本陸軍「731部隊」隊長の石井四郎軍医中将が開発した濾水(ろすい)機が、金沢市内の医療施設から3年前、陸上自衛隊化学学校のある大宮駐屯地(さいたま市)の史料施設に寄贈されていたことが分かった。敗戦時に中国から持ち帰った可能性がある。この濾水機が軍で採用されて石井は発言力を高め、人体実験を伴う細菌戦の研究に突き進んだ。部隊の歴史を伝える貴重な資料とみられる。(辻渕智之、写真も) 3年前まで金沢市内で保管されていた「石井式濾水機」(中央)。手前は内部に装着される濾過筒(ろかとう)など。後方は付属品の入っていた箱=さいたま市北区の陸上自衛隊大宮駐屯地の史料館・旧陸軍資料コーナーで 濾水機は汚水から細菌を取り除く装置で、飲料水確保のため野戦で使われた。「石井式濾水機」と呼ばれる。現存が確認できるのはほかに陸上自衛隊衛生学校(東京都世田谷区)の医学情報史料館「彰古館
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く