新日鉄住金エンジニアリング(東京)は3日、波や風の影響を受けやすい沖合で大規模な養殖を可能にしたシステムの実証実験を始めると発表した。日本水産と協力して鳥取県境港市の沖合約3キロで、12月から平成29年5月までギンザケを養殖する。来年度中の受注を目指す。 風や波の影響を受けにくいため主流となっている湾内での養殖に比べ、いけすを大きくできるようにした。最大5万立方メートルに拡大可能で、一度に200~500トンの魚を養殖できる。ブリやタイの養殖も検討する。サイロなどを併設し、餌を自動で与えるため少ない人員でも運営できる。 開発費は10億円弱。市場規模は年間数十億円と見込んでおり、将来的には海外にも売り込む。 海洋インフラ整備などで培った知見を生かし、いけすに鋼材を使うことで、ポリエチレン製の従来品よりも大型化できるようにした。餌は、海底に敷設した配管を通してサイロから複数のいけすに運ぶ仕組みだ
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