著者に会いたい「黒い迷宮 ルーシー・ブラックマン事件15年目の真実」 《リチャード・ロイド・パリーさん(46)》 2001年、英国人女性ルーシー・ブラックマンさんが遺体で見つかった事件。発覚当時から事件を追い続けた英国人ジャーナリストが、手記をまとめた。 当時は英インディペンデント紙の特派員。「記事になる話」としか思わなかった。だが、世の関心が薄れても、次第に夢の中にまで事件が出てくるほど入れ込んだ。イラク戦争の取材中も頭を離れることはなかった。「ただの犯罪の話ではない。私がよく知る日本と英国という二つの社会が交わる物語だと思った」 初来日は16歳の時。クイズショーで優勝して得た日本旅行だった。ヨーロッパとは全く異質の文化に魅了され、英国の大学卒業後、日本で暮らすように。事件が起きたのは、日本を「第二の家」と思い始めた頃だった。友人らの話から、ルーシーさんが日本で感じた興奮と孤独が自身の体