湯本香樹実の同名小説を、深津絵里と浅野忠信によるダブル主演で映像化した映画『岸辺の旅』。ピアノ教師の瑞希(深津)は、3年前に理由を告げずに失踪した夫の優介(浅野)が突然家に帰ってきたことを機に、2人で優介の思い出の地を巡る旅に出る。「俺、死んだよ」と告げる優介に混乱しながらも、旅を通して新しい出会いやこれまで知らなかった秘密に触れ、今まで以上に優介を深く理解していく瑞希だが、旅の終わりは近づいていて――。 死んだ夫と生きる妻の切なくも美しいラブストーリーのメガホンを取ったのは、海外でも評価が高い黒沢清監督。黒沢監督は本作で、第68回カンヌ国際映画祭の「ある視点」部門監督賞を日本人で初受賞という快挙を果たす。その世界的な反響によってフランスでも劇場公開され、多くの観客の胸を打った本作。今回、4月20日に発売されるDVD化を機に、黒沢監督に作品のテーマ「家族」「夫婦」について話を聞いた。 ――
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