一太郎が背負ってきた歴史は長い。1983年にNEC製コンピューターに同こんするためのワードプロセッサー(以下、ワープロ)として開発されたのが、その始まりである。その後は日本のコンピューター市場を席巻したPC-9801シリーズと共に普及し、日本語文書作成環境に欠かせない存在となった。しかし、コンピューターの重要性がハードウェア本体からOSに変化するようになると、徐々にその勢いは衰え始める。 ジャストシステムが開発したジャストウィンドウはWindows 3.1と衝突し、成功したとは言いがたい。その後もWindows 95が主流になると、Microsoft Wordのセット販売によりシェア(占有率)を少しずつ失い、現在に至っている。それでもMicrosoft Wordは海外産という背景から、日本独自の書類作成文化に追従していない面が多く見られ、日本語ワープロとしての完成度は高いとは言えない。そこ