RSAセキュリティは11月20日、暗号技術に関する記者向けのラウンドテーブルを開催。米国国立標準技術研究所(NIST)が2010年以降、ハッシュ関数SHA-1より鍵長の長いSHA-2などへ移行する方針を打ち出していることや、次世代ハッシュ関数SHA-3(AHS)の開発動向などを踏まえながら、暗号技術の移行に際しての課題を解説した。 RSAセキュリティ 技術統括本部長 前田司氏 NISTがSHA1を米国政府の標準ハッシュ関数に採用したのは1995年のことだが、2005年にハッシュ値の衝突を見つける攻撃方法が相次いで報告されたことなどを踏まえ、2010年以降は、ハッシュ関数、共通鍵、公開鍵などについて、より暗号強度の高い技術に移行することを決めている。 具体的には、2010年までは暗号強度(解読に要する計算量)を最小80bit(2の80乗)とし、2010年以降は最小112bit、2030年以降