炎上案件の洗礼を受け、やがて「なんでもやるエンジニア」へ ウイングアーク1st 島澤 甲さん 卒業研究は遺伝子の解析。大腸菌の遺伝子情報を紙に印刷した「電話帳くらいの厚さのもの」を渡され、中から特定の遺伝子配列を探すものだった。紙ではとてもやっていられない。そこで、自分でロジックを組みプログラムを作って解析することに。出来上がった遺伝子操作プログラムは、じつに上手く動いた。それを学内で発表すると高い評価も得る。結果的に大学は、それで特許を取得した。 「大学からの特許報酬が500円で、出願のために必要書類を揃え速達で送るのに郵送料が390円かかりました。差し引きすると缶コーヒーも買えません(笑)」 とはいえ、自分が作ったプログラムが高く評価されたという経験は、島澤さんにコンピューターへの可能性を感じさせるものだった。「コンピュータって世界を変える力があるなあ」―そう実感した島澤さんが就職先に