咳とは空気の通り道である気管や肺の中に、本来あってはならないものが入り込んでしまったときに起こる反射のことです。空気を勢いよく肺の中から吐き出すことにより、気道内にとどまった障害物を強引に押し出すという働きがあります。 猫が咳をする場合、空気を押し出す横隔膜(おうかくまく=みぞおちにある筋肉の膜)や肋間筋(ろっかんきん=肋骨の間に挟まっている小さな筋肉)がうまく収縮するよう、四つんばいになって頭を下げ前方に突き出します。その姿勢で口をあけて少し舌を出し、「ケホケホ」と勢いよく息を吐き出します。気道に入った異物を「キーボードのすき間に溜まったゴミ」、咳を「エアダスター」に置き換えればわかりやすいでしょう。「シュッ!」と空気を当ててゴミを吹き飛ばすという原理です。