田中 洋 中央大学大学院戦略経営研究科教授。社会人ビジネススクールでマーケティング論を教えるとともに多くの企業でアドバイザーや研修講師を務める。主著に『消費者行動論体系』(中央経済社)、『現代広告論[新版]』(共著、有斐閣)、『広告心理』(共著、電通、日本広告学会賞受賞)、『欲望解剖』(茂木健一郎との共著、幻冬舎)、『Q&Aでわかるはじめてのマーケティング』(共著、日本経済新聞社)など。 インサイトとは「洞察」「見識」というほどの意味です。つまりモノゴトの本質を深く見抜き、対象から何か有用な発見を得る、という意味だと考えればよいでしょう。 以前から広告界では、コンシューマーインサイトというような用語が知られていました。広告をつくるとき、その商品を消費者はなぜ買うのか、消費者は実際その商品のことをどのように思っているのか、を明らかにして、広告戦略に役立てようという考え方がそこにはあります