東映動画(現・東映アニメーション)が発足してから今年で60年。日本の商業アニメの歴史はここから始まったと言っていいだろう。そんな節目の年に、ふたつ劇場作品がアニメ界、映画界を越えて、社会現象と言っていい広がりを見せた。庵野秀明監督の「シン・ゴジラ」と新海誠監督の『君の名は。』である。 2人に共通するのは、強力なイマジネーションと並外れたサービス精神でアマチュア時代から名を馳せたフィルムメーカーであったこと。2作とも、このふたつの力がプロの大舞台で遺憾なく発揮されている。将来を嘱望された2人が、国民的評価を得るに至ったのをついにと捉えるか、長かったと見るかはそれぞれだろう。 この出来事に象徴されるように、劇場作品でアニメの話題作が続出。『傷物語』『KING OF PRISM by PrettyRhythm』『同級生』『映画 聲の形』『この世界の片隅に』など、話題作、注目作が次々と公開された。
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