ほぼ4カ月ほど前、この日記を中断する直前、映画「ノーカントリー」のコイン投げのシーンが気になってずっと考えていた。そして思い出したのはウィリアム・スタイロンの小説「ソフィーの選択」だった。 ナチの軍医はソフィーに2人の子供のうち、どちらかを助けてやるから、どちらにするか選べという「選択」をさせる。「選択」をしないならばどちらもガス室送りだというのだ。そしてソフィーは選択し、一生その罪を背負って苦しむ。 また、その頃テレビでたまたま見た「デイ・アフター・トゥモロー」という映画の1シーンが頭にこびりついて離れなくなった。前代未聞の大寒波で閉じ込められた息子たちを救出に行く途中、主人公の友人がガラスドームを踏み抜いて宙吊りになる。ガラスはミシミシと音をたて、今にも割れそうだ。主人公は必死に助けようとするがこのままでは3人とも落下して死んでしまう。なのに決してあきらめようとしないので、宙吊りになっ