20年前、ニートなんて言葉、誰も使ってなかった。高度成長時代の「サラリーマンがガムシャラに働いてクルマ買って家建ててハッピー!」みたいなパターンを全員が理由なく遂行していたブームが、(ブームとしては)わずか数十年で終わった。 その時代もニートはいただろう。ただ、堂々とニートが許されたのは金持ちの家のドラ息子とか、そういう人に限られていた。ましてや、ニートが「ニートになるためには」なんて本を出すことなんて、なかったと思う。 これから紹介する本『ニートの歩き方』は、コンピューターとかインターネットが好きな人が集まって暮らすシェアハウス「ギークハウス」を作って、適当に暮らしているphaさんという人が書いた。できるだけ働きたくないという彼が、仕事や生き方について考えながら、ニートという生き方を説明していくような本だ。 読んだ印象としては、本書はニートになりたい人のためだけにある本ではない。 次の2