日本映画ブログー日本映画と時代の大切な記憶のために日本映画をひとりの男が見続けます。映画はタイムマシンです。そういう観点も含め多様な映画を解説していきます。範疇は作られた日本映画全てです。 にっぽん昆虫記 1963年 日活 監督:今村昌平 主演:左幸子、北村和夫、河津清三郎、吉村実子、北林谷栄 今村昌平が初めてキネ旬ベストテン1位に輝いた作品。 とはいえ、二位が「天国と地獄」だったりすると、何故?という感じもする。確かにオリジナル作品で過去にはないテーストというのはあるが、一般受けは難しい作品の気がする。評論家の流行り的なものもあったのだろう。そして、当時アクション映画で客が入っていた日活の映画館でこれが流されたわけで、客は面食らったろうなと思える部分も拭いきれない。それはそうと、この映画大正七年から昭和35年までを2時間に詰め込んだこの作品。今村監督が描いてきた性と人間というものの、一つ