ブログの便宜上、[書評]としたけど、以下、それほど書評という話ではなく、読後の印象のような話。 きちんとした書評を書くにはまだ読み込みが足りないのと、きちんと書くとなるといわゆるネタバレが含まれることになるので、現時点では避けておきたい気持ちもしている。一般のメディアに掲載される書評というのはどうしても広告的な側面があり、ネタバレは避けるのがお約束なので、きちんとした文芸批評的な書評を書くなら媒体を変えたい感じもしないではない。それはそれとして。 前評判の高かった『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』(参照)だが、普通に面白かった。普通というのは、村上春樹ということを意識しなくても読めるし、彼の過去の作品群を知らなくても普通に読んで面白い小説だということ。村上春樹作品をこれまで読んだことがない人でも読まれるとよいと思う。高校生と30代半ばの人には独自な印象を残す大切な小説になるはずだ