デンマークとオランダが先鞭、EUが目指す柔軟な労働市場と雇用保障(1) - 08/11/06 | 11:46 対外的には経済のグローバル化でコスト競争が激化、対内的には共働きの増加によって伝統的な家族モデルが崩壊する――1990年代の先進国はどこも共通した課題を抱えていた。こうした課題に対して各国は各様のやり方で対応を図ってきたが、雇用政策については永らく、解雇を容易にし市場原理を徹底する米国型と、雇用保障を強くする代わりに高い税負担を強いる北欧型の二つしかないのが実情だった。 ここに“第3の道”を持ち込んだのが、デンマークやオランダといった欧州の小国だ。デンマークやオランダの雇用政策は実を結び、現在では欧州連合(EU)が目指すお手本ともなっている。 EUがモデルにする新施策のキーワードは「フレキシキュリティ」。「柔軟性」を意味するFlexibilityと「安定、保障」を意味するSec