最近、将棋がアツい。 将棋と言えば自分でも指してなんぼ、という声もすっかり聞かなくなり、最近は「プロの対局を観戦するのが好き」という人も少なくありません。また、漫画やラノベ、小説などで描かれる、棋士の物語を楽しむことだってできる。将棋の楽しみ方はさまざまで、本をきっかけにその世界にハマる人も多いと聞きます。 このたび読んだ大川慎太郎著『不屈の棋士』は、まさにそういった人でも楽しめる将棋本だと言えます。観戦記者である筆者さんが11人の棋士にロングインタビューを敢行し、プロの将棋指したちの実像に迫った1冊。 将棋について“そんなに知らなくても読める”という感想が目に入って買ったのですが、まさに仰るとおりでございました。しかもそれでいて、「将棋」という奥深いゲームの魅力に触れながら、棋士11人の各々の哲学やスタンスを知ることもできる。非常に濃密で興味深く読める本だったので、ざっくりと紹介します。