2017年12月7日、厚生労働省は来年度の生活保護費を見直し、最低限の生活費をまかなうための生活扶助を、最大で1割ほど引き下げる検討に入ったようです。生活扶助の支給水準は5年に1度見直されており、2013年度にも「引き下げ」となりました。つまり、2回連続での引き下げとなる見通しです。でも、そもそも「生活保護」って何でしょうか。ニュースではよく見るけれど、実感をもちづらいこの言葉。今回は2015年に出版された『すぐそばにある「貧困」』(ポプラ社)から、「生活保護」について考えるヒントになるような箇所をほぼ全文公開させていただきます。著者の大西連さんは、日本の貧困問題に取り組む認定NPO法人自立生活サポートセンター・もやいの理事長です。 2012年からはじまった「生活保護バッシング」 「自分の母親が生活保護を受けているということについてどんな気持ちですか?」 テレビの生放送の記者会見で、レポー