・大地を耕すことはそもそも人間本来の使命であったから、人間はその生活史のあらゆる段階を通じて、とくにこの原始的な職業を愛好しているように思われる。 ・大資本家に生まれついた者には、たとえかれが生来の節約家であるとしても、かかる緻密な注意を行きわたらせることは、まずほとんど不可能である。そういう人の境遇は、当然のことながら、かれにとってほとんど必要のない利潤などに注意を向けさせるよりも、むしろ、かれの好みを満足させる奢侈装飾のたぐいに注意を払うような気になるものである。 ・奴隷の仕事というものは、一見したところ、かれらの生活費だけ出せばよいように見えて、その実、結局もっとも高くつくことを明示していると思う。財産を取得できない人間は、できるだけたくさん食べ、できるだけ少ししか働かないことだけを考え、ほかにはなんの関心も示さないものである。奴隷の生活資料をまかなうのに十分な量を超えて、さらに仕事