上場企業傘下の「コスト」「このままでは、製品への開発投資ができない」 2011年2月に日本の大手IT企業の傘下に入って以来、古賀早社長はじめ経営陣は、上場企業の子会社ゆえに生じる「コスト」に頭を悩ませていた。 ブログサービスの老舗として知られる同社は、米シックス・アパートの日本法人として2003年に設立。米本社の他社との合併を機に、日本の大企業の子会社という道を選んだ。 しかし、大樹の陰の代償は決して安くはなかった。 移転に伴う入居先には、親会社の規定に合わせた内装やセキュリティー基準をクリアしたオフィスを余儀なくされる。都心ではなおのこと、賃貸料は跳ね上がった。上場企業傘下ゆえにコンプライアンスや内部統制も細かく、それまで単体で事業を展開していた会社ではあり得ない手間もかかった。 大資本グループ傘下に入るということは予想外の“コスト”もかかる。Photo: 今井拓馬コスト増がのしかかり業