このブログであまりボラーニョの話はしてこなかったが、それは書くとあまりにマイナーでコアで雑駁な情報ばかりになってしまい、青字の訳文を書いたときに知り合いによく言われる「今日も青やったんで読まんかったわ…」に類すること、たとえば「今日もボラーニョやったんで読まんかったわ…」などと言われたらショックで立ち直れそうもないから。 ボラーニョとは、ある意味で文学の裏街道を行く作家なので、実は一般受けしないと私自身は思っている。それについては上の本の解説で若島正先生が核心を突く論を展開してくださったので、ボラーニョの他の小説を読んでいる方にはぜひ目を通していただきたいと思う。 短編は私が特に好きな13編。 10月、来週末あたりから、書店に並びます。 今日はそれを少し記念して、メキシコの作家フアン・ビジョーロがアルゼンチンの新聞に書いていた回想録を紹介しておくことにしよう。上の訳者解説で私も少しだけ触れ