2013年9月21日のブックマーク (2件)

  • 天満放浪記: 芥川賞並分量のチリ版恬淡恋愛小説

    akttkc
    akttkc 2013/09/21
    “語り手の逡巡が章の最初に必ず数行あって、その絶え間ない遅延のような感覚が、小説全体に不思議な冷たさを与えていて、それがけっこう嫌味ではない”
  • 新世紀・世界文学ナビ:スペイン語圏/23 アレハンドロ・サンブラ=ナビゲーター・松本健二- 毎日jp(毎日新聞)

    ◇普遍的情趣を詩のように 今日のチリ文学においては、1973年9月11日のピノチェト将軍によるクーデターから89年の民政移管まで16年間続いた軍政時代にどう向き合うかが、非常に重要な課題として現れてくる。故ホセ・ドノソなど多くのベテラン作家がこの時代の暴力や亡命といったテーマを正攻法の小説的リアリズムで扱ういっぽうで、故ロベルト・ボラーニョのような詩人型の作家は軍政の恐怖を透かし絵のように浮かび上がらせる迂回的(うかいてき)手法を採用した。が、そのボラーニョにしても53年生まれ。彼より若い、たとえば73年以降に生まれた書き手たちにとって、軍政とはもはや倫理的に総括すべき事象というよりは、幼少期の心象風景として記憶にあらかじめビルトインされた日常そのものなのだ。 日常である以上、そこには私たちと同様に恋をし、不在の他者を思ってあれこれ悩んでいる愚かな人々がいる。75年生まれのアレハンドロ・サ

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    akttkc 2013/09/21
    "足す代わりに引くのだ。10行書いて8行を削る。10ページ書いて9ページを削る。そうやってほとんど加筆というものを行わない引き算の文体を練っていくうちに、いつの間にか『盆栽』の形式を手に入れていた"