株主資本主義者やそれに影響されている人は、よくこのことを口にする。では、能力者だけ集めようとしてうまく回るかというと、うまくいかないと思われる。そんな職場は安心ができないからだ。 働きが必ずしもよくない、成果があまり出ていない人もあまりバカにされず、それなりに生活できている職場は、能力者にとっても安心できる場となる。「もしうまく行かなくてもここなら生きていける」その安心感が大胆さを生み、才能を引き出す。画期的なアイディア、成果を出す土壌が生まれる。 もし無能者は要らないと公言し、成果の出ないものをバカにし、身を小さくしなければならないか、あるいは職場にいられなくなるような環境だと、能力者も不安になる。「こんなところで失敗したら取り返しがつかない」失点の少ないアイディアしか出さず、成果は小粒に、プレゼンだけ大仰になる。 私は才能がないことに関しては自信があるが、それでもクオルモンの研究や有機