私立中学校の入試で、子どもの考える力を問う「思考力型」や「適性検査型」の試験を取り入れる学校が増えている。首都圏の私立中では、半数にあたる150校に上り、ブロックの組み立てを課すユニークな学校も。この7年間で3倍にまで導入校が増えたのはなぜか? 実はその一因には、近年、人気を集めて難関化している公立中高一貫校の存在がある。【内橋寿明/東京社会部】 ポイントは「論理的であるかどうか」 <あなたが考える最高の食事をレゴで表現し、その作品をもとに、最高の食事を説明してください> 聖学院中(東京都北区)の「ものづくり思考力入試」で2月、受験生約35人がこんな問題に挑んだ。創立120年近い中高一貫のミッション系男子校だ。棋士の渡辺明さん、フォークシンガーの小室等さんら、文化や芸能の世界で活躍する卒業生も多い。 受験生たちは、体育館にずらりと並んだ長机に向かい、赤や青などのブロックを組み立て、込めた思
時代の変化に対応するために政府もリスキリングを前面に打ち出すようになった。 学び直しを促進するための社会的な課題とは何か。どのような改革が求められるのか。 政府のリスキリング策の背景 政府が学び直しを打ち出す背景には、日本の競争力低下などがあります。IMDというスイスのシンクタンクが発表している各国の競争力ランキングでは、日本は1990年代前半まで5位以内でしたが、1990年代半ば以降、順位を大きく落とし、2020年は34位まで低下しています(グラフ1)。 また、日本のDX(デジタルトランスフォーメーション)は、他の先進国と比べ大きく後れを取っています。DXの進展度を比較した総務省の調査では、日本はアメリカやドイツに比べて大きく後れを取っていました。 加えて、日本は人材への投資も少ない国です。GDPに占めるOJT以外の人材投資額をみると日本企業は諸外国と比べて最も低くなっており、社外学習や
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く