僕の研究の問題意識は、レトリカルに表現すると「ありのままの作為はどう存在するか?」と言えるかもしれない。生物個体は目的志向性を持っているように見える。はたらきアリは働いているし、下の古本屋のネコは書架の上で寝ている。青々と草木は葉を広げて太陽の光を取り合っている。こういうあり方をしているように見えるのは、自分自身が色眼鏡をかけているせいだろうか? 作為というからにはソレを行う主体がいる。納豆ごはんをかき込む人がいなければ、血液はサラサラにならない。そして、主体が働きかけるモノ(=客体)がある。そのモノは、ありのままのモノだろうか。最近読んでいた廣松先生の本の中のアイデアによると、こうしていわゆる主観・客観図式の隘路に陥るという。見た目や匂いや音や味やお触り感を省いてしまっても、そこには何かあるはずだ、だけどそれは我々には知り得ないのだ、と。だけども、知り得ないモノ“として”措定できるよ、と
せっせとアリがはたらいていた。のどかな日曜日、ジンパでにぎやかな理学部裏のローンにて撮った写真。ジンパをみて、ああ、のんびりしてぇなと思ったが、このアリをみて、作業に戻った。 アリがどうやってこんな共同作業をやってのけるのか、こういう社会性昆虫の挙動は興味魅かれる。個々が全体を知らなくても、全体の統制がとれているような性質は、全体が個々の総和でない性質を持つという意味で創発的性質と言ったりする。あちこちにこうした性質があるから、特に何も言ってないようだけど、多くの科学研究はこうした創発がいかにして生じるか、ということを問題にしている。 人間の社会と何か似た機構があるのではないか、と想定するのは少し行き過ぎた議論のきらいがあるが、こうしたシステムの予想もつかない性質がどうして生まれてくるのか、進化の文脈もかかわる生物学の面白いところだ。だが、日本ではこういう個々の生物のシステムを研究している
→http://d.hatena.ne.jp/mereco/20080312/p1 はてなの二大写真家ブロガーとしてid:kokoroshaさんとid:merecoさんがいる。他にもたくさんいらっしゃるのだけど、僕がこのお二人さんのすごいなと思うところは、動物の写真がなまなましいところ。しかも、背骨のない動物にも好奇心の矛先が向いている。 毎度ユーモアたっぷりの写真を楽しませてもらっているが、学術的にも貴重な資料となりうる写真も多い。学術なんていっても、美しい自然の創造物に感動するのに、プロもアマチュアもない。こういう写真を見て、動物行動学者を目指す若者が出てくるかもしれない。あ、いや、ブロガーになりたがるか。。 話は飛ぶが、先日、新品がAmazonから届かなくて、結局ユーズドで注文したら、アメリカから届いたテキストがある。Camhiというゴキブリの研究者が書いた本で、少し古いのだけど、神
RSSリーダーは、ブログのトラックバック機構と同じで、それを使うと何がうれしいのかいまいち分かりにくい代物だ。図解は、文系がRSSをイラストで説明するとこうなるが参考になる。 ネットを徘徊することをネットサーフィンと言うが、それぞれの海岸に出向かなくても手元で波の状況が確認でき、中にはサーフィンもすぐに始められるというメリットがある。出不精だけど状況が知りたいという怠け者用ツールと言えるかもしれない。 それぞれのリーダーに登録しているサイト集はOPML形式でインポートやエクスポートができる。他にもあると思うけれども、それぞれ使ってみて個人の好みで選択したらいいだろう。 タイトルに書いたPubMedは生命科学系の研究者が皆お世話になっている。これでRSSフィードを生成する方法を紹介する。 自分がチェックしたいキーワードを入れて検索し、RSS feedを選択する 名前をつけて(ここではmain
自分探しが止まらない (ソフトバンク新書) 作者: 速水健朗出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ発売日: 2008/02/16メディア: 新書購入: 20人 クリック: 1,088回この商品を含むブログ (307件) を見る FUKAMACHI先生曰く、大石内蔵助よろしく「自分探し」にしっかり討ち入りを仕掛けている本である*1が、鏡の中にある自分の姿を観てエントリーを書いてみた。レッツ自分探し! 自分探しが止まらないのダイジェスト 「自分探しが止まらない」は大きく4章に分かれていて、 世界に飛び出す日本の自分探し フリーターの自分探し 自分探しが食い物にされる社会 なぜ自分探しは止まらないのか? という章立てになっている。これを自分なりに要約してみる。 まえがき 「自分探し」は現代の若者を表現するキーワードのひとつである。 1章 世界に飛び出す日本の自分探し まず有名人の自分探し
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