世界各地でカエルなどの両生類に壊滅的被害を及ぼしているツボカビの起源は、日本を含むアジアの可能性の高いことが、国立環境研究所などの調査で分かった。日本の野生カエルからは約30系統が見つかっているが、被害の大きい中米や豪州では1系統しか見つかっていない。研究チームは「日本などアジアから持ち出されたカエルが、世界中にツボカビをばらまいたと推測できる」としている。 ツボカビは実験動物として使われるアフリカツメガエルが世界中に移送され、拡散したと考えられている。 同研究所などは国内のカエル3200匹を分析。遺伝子配列がやや異なる約30系統のツボカビを見つけた。病原性が強く中米パナマや豪州で猛威をふるっているA型も含まれていた。韓国の調査でも日本と同様に多数の系統が見つかった。 また、日本固有の両生類オオサンショウウオからもツボカビが多数見つかったが、カエルのツボカビとは異なる独自の系統という。一方