「オメェはそれでいいや」朝ドラ『カーネーション』に貫かれた精神 女子プロレスラー川崎亜沙美が躍動している。 リングの上でではない。 NHKで、だ。それも毎朝。 2010年を最後にプロレスの試合こそしていないものの彼女は現役のプロレスラー。そんな彼女がヒロイン小原糸子(尾野真千子)の次女・直子役という大役で堂々とあの朝ドラ『カーネーション』で戦っているのだ(ちなみに彼女のブログのプロフィールの職業蘭は「受け身もする、女優」)。 「戦っている」というのは決して比喩ではない。 事実、直子は長女の優子(新山千春)と取っ組み合いのケンカをする。 たとえば、母・糸子から貰ったバッグを取り合って馬乗りになって殴りあうのだ−−−。 『カーネーション』は各所で「朝ドラ史上最高傑作」と絶賛されている。 尾野真千子をはじめとする役者陣の熱演、渡辺あやの緻密で丁寧な脚本、そして繊細かつ大胆な演出。それぞれがかみ合