前回は、システム・モデルを作成することの重要性を解説した。今回は、システムのモデル化を表現する手段である「SysML」と、モデルの品質を確認する手段である「DSM」(Dependency Structure Matrix)を紹介する。DSMの説明に際しては、"良いシステム構造"と"悪いシステム構造"を対比させながら、製品の品質を高める方法について示す。 製品の品質を確保する手段として、システム構造の可視化が重要である。製品は、個々の独立した機能部品(モジュール)が積み重なって構成されている。独立したもの(モジュール)を連携させるために、これらを接続するインタフェースが必要になる。インタフェースを規定し、個々のモジュールに分割するルールを決めているのが、アーキテクチャである。 航空宇宙や造船系の開発では、システム・エンジニアリングの考え方に沿って、大規模・複雑化した製品設計に対して、モジュー