将棋の鈴木環那女流三段(33)は今、小さな奇跡を起こしている。14歳当時の2002年にプロ入りして以降、ずっと指し分け(勝率5割)前後の成績が続いたが、30歳を迎えた17年度に勝率7割を記録。昨年度は初めて年度20勝を超えた。力ある者は必ずと言っていいほどデビュー直後から結果を残し始める世界で、なぜ自分を変え、上を向けるようになったのか。順位3位で迎える第48期女流名人リーグの初戦を前に現在の思い、過去の歩みを聞いた。(取材・北野 新太、カメラ・矢口 亨) 話し方教室やアナウンサー学校に長年通って鍛え上げた明快な口調で、鈴木は自らの分岐点と変化について語った。 「私、30歳が近づいた頃、思うようになってしまったんです。これから強くなれるのかな、子供の時の理想とかけ離れ過ぎてるじゃないか、いつかは辞めるのにこんなのでいいのかな、だったらもう辞めてしまった方がいいんじゃないかな、みたいなことを
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