第58回吉川英治文化賞を受賞した書体設計士・鳥海修さん(69)の著書「明朝体の教室」(Book&Design、3520円)には、日本で150年の歴史を持つ明朝体の創作手順が記されている。ごく当たり前に日常生活に溶け込んでいる文字を「作ること」を生業(なりわい)としている鳥海さんは「皆をのみ込み、包容力のある“普通の”書体を作りたい」と話す。(瀬戸 花音) 「えー! 活字って人が作ってるんだ」。鳥海さんに読者から届いた実際の反応である。聞き慣れない鳥海さんの「書体設計士」という肩書は、印刷物で使用する文字のフォントを制作する仕事をしている人のこと。「この本は文字を使うみんなに読んでほしい。うちのおやじは、私がどういう仕事をしているのか、いくら説明しても分からないまま死んじゃったんですよ。だから、おやじにも読んでほしいなあ」と笑った。 本書では、明朝体の制作手順を丁寧に細かく説明。漢字、ひらが
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