私はあくまでも一絵描きであり、特定の宗教や思想に傾倒している人間ではないのですが、かつて、ゴータマ・ブッダやマハトマ・ガンジー等がとなえた「無所有」という思想にひかれるところがあります。しかし、俗人であり画家でもある私には、その実践は到底不可能です。 私の率直過ぎる言動は、時に他者から大きな誤解を招く場合がありました。先日、大学時代の同級生から久しぶりに電話があったのですが、「仁は昔から権威志向があったから・・・。」という言葉を聞いて、「ああ、他人はそんな風にとらえるのだな・・・。」と思いました。(その電話相手は酒井田柿右衛門の奥さんなので、当人の方がよっぽど ブルジョア・権威者を志向しているじゃないか、と思いましたが・・・。ただ、学生時代の旧友は、歯に衣着せぬ発言で正直に言ってくれるので、その内容に一理ある可能性も考慮して、心に留めておきましょう。)確かに、年配者ほど肩書にこだわるので、