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文学に関するamattaruiのブックマーク (9)

  • 万城目学氏、直木賞を受賞する - この門をくぐる者は一切の高望みを捨てよ

    昨年、十二月二十一日のことである。 森見登美彦氏は、万城目学氏と、ヨーロッパ企画の上田誠氏との忘年会に参加した。年末の京都に清らかなおっさんたちが集う忘年会も、すでに六回目を数える。 「六回目といえば」 ということで、万城目氏が新作『八月の御所グラウンド』で六回目の直木賞候補になっているという話になった。 しかし万城目氏の顔つきは暗かった。 「どうせあかんねん」 「待ち会はしないんですか?」 「そんなもんせえへんわ。いつもどおりにしてる」 それはいかん、と登美彦氏は思った。度重なる落選にウンザリする気持ちはよく分かるが、直木賞はようするに「お祭り」なのであって、盛りあがらなければ損である。「待ち会」は落ちてからが番なのだ。落選したってええじゃないか! 「何をいじけてるんです。待ち会やりましょう!」 「なんでやねん!」 「やるなら東京まで行きますって」 「あ、それなら僕も行きます」と上田氏

    万城目学氏、直木賞を受賞する - この門をくぐる者は一切の高望みを捨てよ
  • 第128回文學界新人賞受賞作 市川沙央「ハンチバック」 |文學界

    第128回文學界新人賞は、応募総数2229篇の中から5篇を最終候補とし、3月6日に青山七恵、阿部和重、金原ひとみ、中村文則、村田沙耶香の5選考委員による選考会議が開かれ、市川沙央さんの「ハンチバック」が受賞作に決定しました。今回は、受賞作の冒頭8000字を公開いたします。 市川沙央(いちかわ・さおう)   1979年生まれ。早稲田大学人間科学部eスクール人間環境科学科卒業。筋疾患先天性ミオパチーによる症候性側弯症および人工呼吸器使用・電動車椅子当事者。現在、ライター。 <head> <title>『都内最大級のハプバに潜入したら港区女子と即ハメ3Pできた話(前編)』</title> <div>渋谷駅から徒歩10分。</div> <div>一輪のバラが傾く看板を目印にオレは欲望の城へと辿り着いた。</div> <div>どうも、ライターのミキオです。今回は、ハプニングバーの超有名店「××××

    第128回文學界新人賞受賞作 市川沙央「ハンチバック」 |文學界
  • 葬儀に派遣される女性スタッフの仕事をしていた だいたいの現場で私たちは..

    葬儀に派遣される女性スタッフの仕事をしていた だいたいの現場で私たちは名前ではなく「レディさん」とか「スタッフさん」とか呼ばれる ご遺体のお迎えから火葬後までずっと関わっていく葬儀社と違い、私たちがご遺族と一緒にいる時間は通夜告別あわせて8時間くらいだ 開式前に初めて故人と遺族に会い、どういう方だったか最後までわからない時もある 初めて派遣された葬儀会社の、初めて会う担当者から、初めて会う遺族のことを開口一番「めんどくさい人たちです」とだけ言われる時もある もちろん勉強していたり資格を持っている人もいるけど、私たちは役所の手続きやお金、お墓についてのことをほとんど知らない わかるのは葬儀中のことだけだ 私たちは説明書だったり自動ドアだったりコート掛けだったり案内看板だったりした 真夏日でも氷点下でもスーツ1枚で外に立ち、背筋を伸ばし指先を揃え、薄い笑顔で案内した 鞄にはなんでも入っていた

    葬儀に派遣される女性スタッフの仕事をしていた だいたいの現場で私たちは..
  • 第65回岸田國士戯曲賞に寄せて|柳美里

    柳美里さんから編集部に連絡があったのは6月下旬のこと。岸田國士戯曲賞の選評が掲載されず選考委員を辞することになった、ついては選評と経緯を説明する文章を発表できないかとの相談でした。原稿を拝見し、編集部で議論のすえ、掲載を決定しました。ゲンロンもスクールや新人賞を主催しています。他社である白水社さん主催の選考について、第三者であるゲンロンが批判を掲載することにはリスクがあります。非難もあるかもしれません。けれども、岸田國士戯曲賞は有名な賞で歴史も長く、柳さんも影響力のある作家であり、内容的にも必ずしも戯曲賞および白水社さんを一方的に批判するものではないことから、公表には公共性があると判断しました。掲載にあたっては、柳さんと相談し、個人名を割愛するなど最低限の編集を施しています。原稿の公表が、演劇界での議論の活性化につながることを期待します。(東浩紀+上田洋子) 岸田國士戯曲賞の選考委員を辞

    第65回岸田國士戯曲賞に寄せて|柳美里
  • Amazonで「鬼滅の刃」のコミックを買ってしまったのに、どうしても読み始める気になれない。

    鬼滅の刃」が絶好調だ。 あえて説明する必要もないが、劇場版の興行収入がえらいことになっていたり、単行の売り上げがドえらいことになっていたり、最終巻を求めて長蛇の列ができたり、めちゃくちゃ転売されたり、わけわからんコラボグッズが出たり、とんでもない状況だ。 見ると、町ゆく子どもたちのマスクまでどこかで見たような柄のものになっている。 これはもう社会現象と言っても過言ではないのだろう。 この「鬼滅の刃」はすごい。 たぶんどえらい作品だ。 そんなもの詳しくなくても分かる。 ただ、「たぶん」と表現しているのは、実はまだ観たことがないからだ。 そう、僕はこの作品に全く触れていないのだ。 原作も見てなければアニメも見ていない。もちろん劇場版も見るつもりはない。 やはり、たとえ末端といえども文章を書いたりして表現活動をしている者として、こういった作品は必ず抑えておく必要がある。 社会現象は多くの人に

    Amazonで「鬼滅の刃」のコミックを買ってしまったのに、どうしても読み始める気になれない。
  • 漱石はなあ、組織に馴染めんやつ、時代遅れ、アスペ……その他もろもろの..

    漱石はなあ、組織に馴染めんやつ、時代遅れ、アスペ……その他もろもろの「はみだし者」の心のよりどころになる文章を山のように生み出したんや。それだけでなく、「なんでそうなるのか」「どうしたらええんか」について、誰よりも早く考え、真面目に悩み、胃潰瘍で血を吐くほど苦しんで苦しみ抜いて書き続けて死んだんや。すごい人なんやで。 そもそもな。文学というのは、「形のないものに形を与える」営為なんや。こいつのおかげで、人の抱える人生への悩み、生きづらさみたいなもんに少しだけ形を与えることができて、それは心理学的に言えばめちゃめちゃ大きい社会的な「癒やし」効果になるんや。漱石がやったのはそういうことになる。端から見れば、ただ「小説を書いてた」だけやろな。漱石がもともと建築家になるつもりやったって知っとるか。けどなあ、友達に止められたんや。「夏目くん!残念ながら日はまだまだ二等国や。君が思うヨオロッパみたい

    漱石はなあ、組織に馴染めんやつ、時代遅れ、アスペ……その他もろもろの..
    amattarui
    amattarui 2020/08/19
    グッときた
  • 文豪どうかしてる逸話集

    素晴らしい作品を生む人間が必ずしも素晴らしい人間とは限らないしそうある必要もない。文豪と呼ばれる面々もその限りではないようです。彼らの可愛くもなかなかにクズっぷりなエピソードをいくつかご紹介。

    文豪どうかしてる逸話集
  • 夜明け前だけ生きている感じがする

    東の空がうっすら明るくなって、 コンビニまでご飯を買いに行く。 その間に誰ともすれ違わず、 自動販売機の押しボタンの明かりが、 強くなったり、弱くなったり、ほのかに揺れている。 新聞配達のバイクが小刻みにブルルンと言うのが遠くに聞こえて、 自分以外の人間が、そこにいることがわかる。 当はこれくらいが丁度いいと思うんです。 明るくなると、箱の中から人がどんどん溢れ出て、 足で歩いたり、顔で喋ったり、脳で考えたりするから、 たまらず私は、家に帰って、次の夜明けを祈ります。

    夜明け前だけ生きている感じがする
  • https://www.waka-macha.com/entry/2016/08/04/185850

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