今年最後から二番目の東京「死のロード」。 初日のスケジュールは両国で、ちゃんこを食べて「相撲甚句」を聴きながら中沢新一さんとの対談シリーズ最終回。 どうして「ちゃんこ相撲甚句」という設定になったのかは不明。 中沢さんとの対談は4回目、ここまで霊性、死と演劇、異界とのインターフェイスと続いた最終回は農業と贈与経済の話になる予定だったのだが、相撲甚句を聴いているうちに、古代芸能の話になり、国見国誉めの話になり、在原業平の性的冒険と異族混血戦略の話になり、アフリカの遺伝子がどうやって日本列島にたどりついたかという話になり、熊楠と昭和天皇のキャラメル箱の話になり、文字通り話頭は転々して奇を究めて、たいへん面白かった。 中沢さんは「知らないことはない」博覧強記の人である。何を訊いても「それはね」とすぐに答えてくれる。守備範囲はハイカルチャーからサブカルチャーまで、時代物から世話物まで、聖俗の全域にわ