モザイクによる6世紀のマダバ地図では、エルサレム(ΗΑΓΙΑΠΟΛΙΣ、神聖都市)に三日月形のシグマを使う エルサレムにある飾り板にある Μετόχιον Γεθσημανῆς(ゲッセマネのメトヒオン) という語が語中・語末ともに三日月形のシグマを使って記されている ヘレニズム時代(紀元前4-3世紀)の手書きのギリシャ語では、碑文体の "Σ" は簡易化して "C" に似た形になった[4]。同じ字形は、紀元前4世紀以降の硬貨にも見える[5]。この字形が、古代末期から中世にかけての国際的標準になった。このシグマは三日月に似ているので、現在は「三日月形のシグマ (lunate sigma)」と呼ばれる(大文字 Ϲ、小文字 ϲ)。 現在でも、ギリシャではこの形が装飾目的に広く使われる。特に宗教的・教会においてよく使われ、また古典ギリシャ語のテキストの現代における活字版にも用いられる。キリル文字の