ドラゴンボールでパワーアップのための場所といえば「精神と時の部屋」。 セル戦、魔人ブウ戦に備えるため使われてきたこの場所は、「1日で1年分の時間が過ぎる」「重力が地球の10倍」など、さまざまな特徴を持っています。 「自分も、精神と時の部屋に入って修業をしたら悟空たちのように、大幅にパワーアップできるかもしれない……」そのように考えたことがある方は多いと思います。 一見、私たちが住む世界では実現が難しそうに思える「精神と時の部屋」ですが、物理学者の目からはどう映るのでしょうか? 素粒子、宇宙、重力などを専門として研究している国立中央大学教授の太田信義先生にお話を伺いました。 語り手:太田信義先生 大阪大学理学部助教授、近畿大学理工学部理学科教授を経て、2021年4月より国立中央大学(台湾)物理学部客員教授。素粒子論、重力理論(ブラックホール、初期宇宙を含む)を専門とし、日々研究に取り組んでい