ソ連軍が開発したこの地面効果翼機は「エクラノプラン」の別名で知られ、航空機と船の一種のハイブリッドといえる/Musa Salgereyev/TASS/Getty Images (CNN) カスピ海の西岸に乗り上げたその機体は、まるで巨大な水生獣のように見える。波の上よりも深海に生息していそうな奇妙な物体であり、飛行できるようにはとても見えない。 しかし、はるか以前のことではあるが、それは実際に飛行していた。 そして今年、30年以上にわたる眠りから目覚め、「カスピ海の怪物」が再び始動した。史上まれに見る異形の飛行機械は、これで最後となるかもしれない旅を終えようとしている。 怪物が再び動いたのは今年7月。タグボート3隻と護衛船2隻によってカスピ海沿岸の海上を14時間かけて移動し、ロシア南端近くの海岸地帯に届けられた。 こうして、380トンの「ルン級エクラノプラン」は、ロシア連邦を構成するダゲス
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